私ども千々石ミゲル墓所調査プロジェクトでは、多くの皆さまのご支援を得て、昨夏に千々石ミゲル墓所推定地発掘調査の現場作業を無事完了することができました。
その後、約6カ月をかけて各専門家の先生方による発掘調査プロセスの検証、墓所全体像の把握・分析・研究、出土した人骨・陶磁器片・土師器片・滑石製石鍋片等の分析・鑑定などが行われてきました。
それらの結果を受けて、去る4月21日に第三回指導委員会(委員長:谷川章雄早稲田大学人間科学学術院教授、前(一社)日本考古学協会会長)を開催致しました。
そのご審議の結果、指導委員会より「当墓所が千々石ミゲル夫妻の墓所と確定する」との結論をいただくこととなりました。
翌日の記者発表で同委員会の審議結果を公表したところ、長崎県内のテレビ局全5局でニュース報道されるとともに、長崎県内での新聞5紙を含む全国27紙に掲載され、大きな話題となりました。
ご審議いただきました指導委員会の先生方に感謝申し上げますとともに、これまで長年に渡ってご支援・ご指導・ご協力いただいてきた多くの皆さまにお礼申し上げます。
2014年の第一次から始まりました現地での発掘調査は今回の第四次で一区切りとなりました。今後は、5月中をめどに、発掘調査の概要報告をまとめたパンフレットを作成して広く成果をお知らせするとともに、文化財保護法に定められた正式報告書作成に入り、今秋には発刊の予定です。
歴史に足跡を残すかもしれない成果を見られたことに感激ひとしおですが、未だ道は半ばです。
千々石ミゲルの後半生の謎を解くステージの始まりとも言えるでしょう。
引き続きご注目いただき、千々石ミゲルの生涯、その生き方についてご関心をお寄せいただけるよう、お願い申し上げます。
2022年5月吉日
千々石ミゲル墓所調査プロジェクト
代表 浅田 昌彦
プロジェクト
プロジェクト
天正遣欧少年使節 正使 千々石ミゲル
かつてミゲルを含む4人の少年は、日本でのキリスト教布教促進のためローマへ渡る
彼らが築いた西欧とのパイプは、後代、幕末明治の近代化を加速させたといわれている
帰国後は4人共にイエズス会に入会したが、 ミゲルだけは後に脱会、キリスト教を棄教したとされた
なぜミゲルは棄教したのか、そして晩年の行方は、今も謎のまま…
ミゲル死去から、370年後
ある墓石が発見され、その謎がついに解き明かされようとしています
千々石ミゲルの子孫と一人の研究者が、17年の歳月をかけたプロジェクト
いよいよ最後の調査となる、2021年8月の第四次調査に向けて動き出します
写真/動画
写真/動画
墓所所在地
所在地 | 長崎県諫早市多良見町山川 |
アクセス | JR長崎本線「大草駅」下車、長崎県営バス「下川内バス停」を南へ徒歩10 |
※車で訪問される際、駐車場はございませんので近隣住民の方々のご迷惑にならないようご協力をお願い致します。