【振り返り】第三次調査15日目

2年前の2017年9月7日(木)は発掘調査15日目でした。

天候がかなり悪化していて、朝から断続的に雨電球した。発掘調査現場はテントでカバーしていますので影響は出ていませんが、強い雨になると不安です。
昨日発見された半円形のガラス板や周囲のビーズ、白い薄片などを取り上げました。半円形部分の見えていた透明ガラス板は、取り上げると露出部分だけの半月形であることがわかりました。円周部分は細かく欠いて、人為的に丸くしたようですが、直線部は割れた跡というように見えました。割れたもう片方が無いのか、周囲を詳しく調べましたが、ガラス板は小さな破片さえ出土しませんでした。

昨日取り上げた長持の錠前部分も、泥を落とすことで外形がはっきりしました。
他の部分の発掘によって、ビーズ状の遺物や金具類が次々と出土しました。現場から直接取り上げるものもありましたが、多くは掘った土の洗浄によって発見されました。
午前中の最後から午後一番にかけて、墓壙の南東並びに北東部分から太いご遺骨が二本、姿を現わしました。原形はとどめているのですが、極めて脆い状態で、取り上げは困難を極めました。
夕方からの雨の予報で、翌日9月8日(金)午後2時からの現地記者発表を予定しており、その準備の都合もあって午後2時で作業終了しました。
毎日のことですが、最後に厳重に発掘現場保全を行い、雨水の侵入防止行っていました。