第四次調査9日目(9月1日)

9月1日 発掘調査9日目、昨日は大きな進展はありませんでした。

まず現状図面をとってから掘り下げて記録。次にセクションベルトを掘削して清掃。墓壙の上部構造と思われる全体像を明らかにして写真撮影と測量を行いました。
ただ、西側の墓壙の壁がはっきり出ていて段掘り構造がよくわかるようになったそうです。さらに南西と北西のセクションから滑石製石鍋(かっせきせいいしなべ)と思われる破片が各1片、墓壙後方の元々の墓石の位置ではないかと思われる付近で土師器(はじき)と思われる皿の破片も出てきました。

① 西側から撮影|十字のセクションベルトの四隅を清掃して写真撮影準備です。

② 東側から撮影|二段掘りの墓壙の二段目がはっきりとわかります。

③ この段階で測量と図面作成を行います。

④ 東側から撮影|十字のセクションベルトを掘削しているところです。

⑤ 東側から撮影|セクションベルトを掘削した後の姿。ほぼ埋葬施設の外形が見えてきたと思われる姿です。2017年の第三次調査で出土した埋葬施設の上部構造と類似していますが、2017年の時は礫が敷き詰められていたのに対して、今回はばらつきが見られます。

⑥ 写真撮影風景。斜めに写っている棒の先にカメラが取り付けられていて、リモコンで撮影しています。

⑦ これは滑石製石鍋(かっせきせいいしなべ)の一部。もう一片出土しています。

⑧ これは土師器の皿の破片ですが、ほぼ原形を保っています。出土位置は建立当時の墓石位置と思われる場所の近くです。