【振り返り】第三次調査16日目

2年前の2017年9月8日(金)は発掘調査16日目でした。

当初は週明けの9月11日(月)が発掘最終日、翌12日(火)~15日(金)の四日間が原状復帰作業の予定でしたが、11日(月)・12日(火)の天気予報が雨の為、発掘調査は本日で完了し、本日午後に記者発表会を開催します。そして明日9日(土)に地元の皆様向けの現地説明会を開催した後は3日間現場を休み、現状復元作業を13日(水)から行うことになりました。

墓壙内部を四区画に分けて行っている発掘作業も大詰めです。すべての地山まで到達し、四隅の金具の位置を確認することで長持の大きさを確認することができれば終了です。幸い、底部のみならず上部の隅金具の一部も出土し、発掘は順調でした。
午後二時から三時半までは記者発表が行われ、新聞社、テレビ局、通信社など10社以上お集まりいただきました。

記者発表終了後に発掘作業を再開し、4時過ぎには墓壙底部の地山が全て確認されました。
そして最後の発掘は東西の壁にある竿通し金具の掘り出しです。壁面に潜っている部分ですので、壁面を崩しながら掘っていきます。
底部に土のうを積んで落下防止策を取った上で、完全な形で金具を掘りだすことが出来ました。
長持の周囲に積まれている石は規則的。底から1段あるいは2段目までは石を平に敷いていて、今回掘り出した竿通し金具も上面が平らな石の上に乗っかった状態で掘りだされた事を考えると、先に長持のサイズに合わせて2段目ぐらいまでの石組をしておいて、それから竿通し金具を持って長持を入れ込んだことで、金具を手放しても側面にまで落ちず、真横に伸びたままの状態で出土したことの理由が付きます。

3週間にわたる発掘作業は終焉を迎えました。明日は地元の皆様向けの現地説明会。そして週明けの13日から復元作業に移り、墓壙は再び地中に戻ります。